■ラグビーは「連戦も可能」な7人制に
現行の形式で開催されるオリンピックの枠内で行うことを前提とすれば、これからは11人制サッカーの実施は取りやめて、オリンピックではフットサルを実施するのが現実的な選択ではないか。
フットサルであれば中1日の試合でも可能だし、屋内で行われるので夏場であっても選手の負担は少なくて済む。また、登録選手数が18人でも問題ないだろう。
そして、フットサルという、まだ世界的には普及度が低い競技を広めるためにも良い機会になる。日本でも、フットサルの全国リーグであるFリーグの観客動員数は減少傾向にあり、さらにフットサル日本代表がワールドカップ出場権獲得に失敗したため、競技スポーツとしてのフットサルの将来には多くの困難が待ち受けている。オリンピック種目に入ることでフットサルの普及、人気拡大につながれば、サッカー界全体で得るところは大きいのではないか。
たとえば、ラグビーは2016年のリオデジャネイロ大会からオリンピック種目として復活したが、15人制のラグビーをオリンピック期間に行うのは不可能だ。ラグビーのワールドカップは開催期間が2か月を超え、毎週1試合程度の試合間隔で争われている。
そこで、オリンピックでは体力的な負担が少なく、連戦も可能な7人制ラグビー(競技時間は15人制が前後半40分なのに対して、7人制は7分ハーフ)が行われている。
サッカーも、同じような考え方に立って、フットサルを実施すべきではないだろうか。