「三戸ちゃんとは“いい関係性”を築けている」
斉藤 三戸ちゃんがスパルタに来る前よりかは、しゃべる機会も増えましたね(笑)。
どういうプレーするかというのは、スパルタでプレーしているときから分かっているので、いい関係性を築けていると思っています。
――では逆に、日本代表のディフェンダーで対戦をするとしたら、やりづらいというか、こいつが守備にいると、やっかいだなと思う選手はいますか?
斉藤 誰か特定の選手というのではなくて、日本代表のメンバーは一緒に戦ってみて、プレスのかけ方だったり、試合の進め方だったり、もし相手だったらイヤだなって思いましたね。紅白戦でもそうでした。個人というよりも、本当にチームとして、相手だったらイヤだなと思います。
――なるほど。ちなみに、グループリーグで対戦する3チームですが、初戦7月24日に当たるパラグアイは南米予選1位、27日に当たるマリはアフリカ予選3位、30日に当たるイスラエルはヨーロッパ予選3位タイと、FIFAランキングでは、17位の日本よりも下(パラグアイ58位、マリ50位、イスラエル79位 いずれもA代表=7月9日現在)ではありますが、油断できない相手です。
中でもマリとは3月に親善試合で戦って、日本はホーム(サンガスタジアム)で敗れています(1-3)。警戒している選手や相手チームはいますか?
斉藤 いえ。どこと戦っても勝たなければならないので、特にそういうものはありません。本当に全部、勝たなければいけないチーム、という認識だけです。
――確かに、優勝するというのは、全部のチームに勝つということですよね。
オリンピックでの日本代表の過去の実績では、初戦で勝つと上昇気流に乗りやすい傾向(2004年アテネ、2008年北京、2016年リオデジャネイロでは、いずれも初戦で敗れてグループステージ敗退。初戦で勝った2012年ロンドン、前回の東京はベスト4入り)がありますが、何か初戦に向けて準備をしていますか?
斉藤 オフシーズンを挟んで世界大会があるというのは、初めての経験なので、いろいろな方に相談しながら、自分のコンディションを作っていくというのが大事だと思います。
また、常に考え続けることで、今後、こうした状況のときの自分の経験値になって、自分の引き出しも増えてくると思うので、何が最善なのかということを常に考えながら、ベストを尽くしたいなと思っています。
――頑張ってください。では続いて、斉藤選手の転機について聞かせてください。
斉藤光毅(さいとう・こうき) プロフィール 2001年8月10日生まれ、神奈川県出身。170センチ、61キロ。犬蔵SCから横浜FCジュニアユースを経て、横浜FCユースへ。下部組織から横浜FCで育ち、18年9月にプロ契約。J2デビューを果たすと、通算31試合で6得点。20年にチームが13年ぶりにJ1昇格を果たすと、J1通算32試合で3得点。19年には、U-20ワールドカップに出場。20年シーズン終了後に、ベルギー2部のロンメルSKへ完全移籍(29試合5得点)。22年6月に、オランダ1部のスパルタ・ロッテルダムにレンタル移籍(32試合7得点)。昨シーズンは、ハムストリングの手術で4か月、戦線を離脱するも、公式戦22試合で3得点5アシストをマーク。オランダメディアが選ぶ年間ベストイレブンに選出された。最大の武器は、ドリブルによる仕掛け。