家長昭博が決めた先制点の場面。ゴールの喜びと同時に多くのサポーターが思ったはずだ。
「なぜ、CBの大南拓磨があそこに?」と。
大南は、山根とのワンツーパスでニアゾーンに入り込み、カバーするDFの股を抜いた速いクロスをゴール前に。ファーサイドに詰めていた家長がこれを確実に押し込んだ。
11月28日にジョホール・ダルル・ダクジム(JDT)をホームに迎え行われたACLグループステージ第5節、前半8分の場面だった。
このアシストについて、誰もが思った疑問に大南が答える。
「ミキくん(山根視来)にも、チャンスがあれば前へ上がりたいんですよねという話はしていた」
そのチャンスだと考えた大南に対し「そこでミキくんがうまく出してくれたというのがあったので」と山根に感謝する大南は「流れからニアゾーンをうまく取れたので」と自らのランニングを振り返りつつ「中はうっすら見えていただけだったんですけど、クロスを上げるコースがなかったので。うまく相手の股を通せたのが良かったなというふうに思います」とアシストを説明した。