■「自分はゴールを守る仕事なので」

 アンダーカテゴリーから代表チームに名を連ねてきた大迫は、シュートを止めるだけではなく、いかに守備範囲を広くして、危険なシュートに持ち込ませないかというテーマを持ち続けてきた。Jリーグで観ていても、ビッグセーブで大迫より目立つ選手は何人もいる。しかし、そうした数字に表れにくい守備範囲、特に瞬間的な対応幅の広さは日本人GKでも屈指だろう。そこはサイズで大迫を上回るシュミット・ダニエルにも負けていない要素だ。

「自分はゴールを守る仕事なので。前にでず、ゴールにへばりついて守るのも1つですけど、自分のプレースタイルとしてはそういうものじゃなくて、どんどん前に出て守備範囲が広いというのが人と違うので」

 中央ではほとんど破られなかった日本だが、サイドにサネやニャブリと言った高速ドリブラーを擁するドイツは日本の守備ブロックの外側から縦に仕掛けてきた。そこから何度か左の伊藤洋輝がサネに突破されるシーンはあったが、ゴール前で大迫やセンターバックの二人がしっかり対応することで、ドイツに決定的なフィニッシュを打たせなかった。

「サネ選手はカットインもある選手ですし、そこはチームとしては中を切りながらセオリー通りになったと思いますし、クロスの対応もみんな声出しあって守れたと思います」

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