【J2序盤の「明暗」】“開幕ダッシュ失敗”の「J1昇格候補2チーム」、14位長崎はブラジル人トリオに“爆発の兆し”で上昇ムードの一方、大分は「4戦勝ちナシ」21位低迷の正念場!【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
クリスティアーノ(長崎)   写真:アフロ
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■ブラジル人躍動の長崎がシーズン初勝利

 4節まで終了したJ2リーグ。順位表のボトムハーフに目を移すと、J1昇格候補にあげられていたチームが中位から下位に位置している。

 昨シーズン3位の甲府は、4節を終えて12位だ。ファジアーノ岡山大分トリニータV・ファーレン長崎モンテディオ山形と、前評判の高いチームとの対戦が続いた。そのなかでの1勝2分1敗は悪くないものの、スタートダッシュをかけられなかったのは事実だ。

 昨シーズン4位の長崎は、1勝1分2敗で14位となっている。ただ、今節は大分を4対1で退けた。柏レイソルから加入したクリスティアーノが2ゴールを叩き出し、主砲エジガル・ジュニオにも今シーズン初得点が生まれた。カイオ・セザールを加えたブラジル人トリオにエンジンがかかれば、ここから順位をあげていくだろう。昨シーズン10ゴールのパリ五輪世代FW植中朝日が、大分戦でシーズン初出場を果たしたのも好材料にあげられる。

 ダニエル・ポヤトス監督のもとでJ1復帰を期す徳島ヴォルティスは、開幕から4試合連続で引き分けている。昨シーズンのJ1での成績により、徳島と大分はルヴァンカップに参加している。リーグ戦、カップ戦ともに未勝利の現状は、他チームより過密な日程の影響を受けているかもしれない。

 今節はJ3から昇格してきたロアッソ熊本と対戦し、2対2のドローゲームを演じた。何人かの主力選手が抜けたものの、攻守のメカニズムは維持されている。試合内容も悪くない。勝ち切ることで自信をつかみたいところだ。

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