第2次森保ジャパンのスケジュールが動き始めた。3月の親善試合を前に、森保一監督はヨーロッパで視察を行い、準備を進めている。次回のワールドカップに向けて、日本代表はどのように歩みを進めていくべきなのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■今回の視察の意味
Jリーグ開幕を前に、日本代表の森保一監督は1月下旬からヨーロッパ視察を行った。
日本代表のほとんどを「海外組」が占めるようになった現在、日本代表の監督がヨーロッパで現地視察を行うのは当然のことだが、今回は2026年のワールドカップに向けてこれから準備をスタートするという段階での視察だった。
つまり、「当面の大会に向けて誰を選考するか」という直接的な目的を持った視察ではなかったのだ。
もちろん、3月にはキリンチャレンジカップの2試合が開催されるが、これはタイトルマッチではなく、次期ワールドカップに向けての準備のリスタートの試合。選手選考の目的は「最強チームを作る」ということよりあくまでも「将来への布石」である。
従って、欧州視察といっても、たとえばワールドカップ直前の次期の視察とはまったく意味が違う。