【J2「苦しみ」】清水エスパルス、新ブラジル人アタッカーの押し込みゴールで先制もドロー 乾貴士、北川航也ら主力の不在は「影響大」【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
ドローに終わった清水 乾貴士の不在の影響は大きい 撮影:中地拓也

■ルーカス・ブラガが加入後初ゴール!

「超攻撃」が、らしくない。

 J2リーグ第8節が4月3日に行なわれ、2位の清水エスパルスは最下位の徳島ヴォルティスとホームで対戦した。今節は中3日の3連戦の2試合目である。前節終了後に吉田達磨監督を解任した徳島は、増田功作ヘッドコーチが暫定監督として指揮を執る。

 清水は前節のモンテディオ山形戦で、シーズン初黒星を喫した。MF乾貴士、MFカルリーニョス・ジュニオ、FW北川航也がメンバー外で、攻撃の迫力を欠いたのだった。今節も乾と北川はメンバーから外れ、カルリーニョス・ジュニオはベンチからのスタートとなる。

 1トップにはFW千葉寛汰が起用され、2列目には右からMFルーカス・ブラガ、MF中村亮太朗、MF西原源樹が並ぶ。ボランチが定位置だった中村がトップ下へポジションを上げ、千葉と西原は今シーズン初先発だ。

 ダブルボランチの一角には、MF白崎凌兵が入った。30歳の経験者は2試合連続のスタメンだが、ボランチでスタートするのは今シーズン初めてとなる。また、右CB高橋祐治が5試合ぶりにスタメンに指名された。

 清水はいきなり試合を動かした。5分、左SB山原怜音の右CKを、髙橋がヘディングで合わせる。GKが弾いたボールをルーカス・ブラガがしっかりとつめてプッシュした。新加入のブラジル人アタッカーは、嬉しい初ゴールだ。

 その後もCKから得点機を作り出す。ゾーンディフェンスで対応する相手の間で、髙橋らが制空権を握った。

 守備では徳島に攻撃のリズムを作らせない。前線から規制をかけることでボールを外側へ誘導し、中央からの攻撃を遮断する。前半終了間際に中央へ縦パスを差し込まれるが、至近距離からのシュートはGK権田修一がセーブした。清水も西原がペナルティエリア内から決定機な一撃を放ち、前半を1対0で折り返した。

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