【得点力不足という最初の難局。ポポヴィッチ鹿島はなぜ点を取れないのか (2)】土居聖真が感じる常勝時代との違いとは……柴崎岳、遠藤康、小笠原満男を例に出して話したことの画像
鹿島アントラーズの土居聖真 撮影:中地拓也

 ランコ・ポポヴィッチ体制の鹿島アントラーズは今、最初の難局に直面している状況。ここでズルズル行ってしまえば、上位躍進、優勝争い参戦はもちろんのこと、多くのサポーターが望む常勝軍団復活は遠のくばかりだ。ここで踏み止まらなければ、致命的な状況になりかねない。だからこそ、確実にチャンスを作り、ゴールをこじ開けられるチームに変化していくことが強く求められる。

「今は流れから点を取れてないっていうところで、成功体験がみんなの中にないんで、自信になりきってないのかなと。そこは試合重ねて、そのチャレンジしていくしかないのかなと思います」と語気を強めるのはベテランの土居聖真だ。

 2010年代から在籍し、小笠原満男(鹿島アカデミー・アドバイザー)や本山雅志(鹿島アカデミースカウト)、遠藤康(仙台)らと共闘し、タイトルを取れるチームの一員だった彼は当時と今の違いをこう語っていた。

「僕と(柴崎)岳の例で言うと、ホントに話さなくても、見てなくても、パスが来るというのがある。満男さんだったり、ヤス君だったりもそうでしたけど、『こいつだったらこう動いてくれる』『こいつならここに出してくれる』っていう信頼関係があったと思う。それがやっぱり同じ絵を描けてたっていうことなんだと思います。だからこそ、今のチームでももっと密に信頼関係築いていかないといけない。プライベートとかじゃなくて、サッカー面で積み重ねていかなきゃいけないのかなと感じます」

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