ここまでの2例は横浜Mの移籍だったが、それ以外にも突然の移籍はあった。J1湘南からJ2新潟に移籍した福田晃斗の例だ。2013年に鳥栖に入団した福田は、2019年にはキャプテンを務めていた。鳥栖を率いる金明輝監督からの任命で、クラブを通じて〈迷うことなく「やります」〉と答えたという。

 2020年から湘南に移籍し、クラブを通じて〈ぼくは、「裏方No.1」を目標にプロに入りました。福田がいたら、なんか助かるな!と思ってもらえるような選手になりたいし、なります!〉と意気込みを述べていた。というのも、鳥栖の主将という立場からの移籍、そして、人生初の移籍でということで、それに応じた気持ちの強さがあったはずだ。

 その福田が、8月17日にJ2新潟に移籍してしまったのだ。鳥栖では2019年に24試合、2018年に31試合、2017年に29試合と主力だったにもかかわらず、湘南ではわずか5試合の出場に留まり、そればかりか新たな移籍先はJ2ということで、サポーターの間でも話題になっていた。

 新潟では、8月23日の琉球戦で途中出場すると、その後、先発に定着。11月1日の東京V戦まで17試合に出場し、そのうち15試合で先発と完全なる主力に定着した。

 ハードワークが持ち味で、今季、酒気帯び運転問題で揺れるチームを引っ張っている。

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