
10月18日のアウェイ浦和戦に負けて、13戦未勝利となった仙台。しかも、0-6という大敗で、まさにどん底の状況だ。この試合では、バルセロナでのプレー経験もあるMFイサック・クエンカが初先発するなど、プラス要素もあった。
そんな仙台で、ここ数試合、違いを作り出しているのがMF道渕諒平だ。道渕の魅力はなんといってもその強靭なフィジカルとそれを生かした推進力。中盤でボールを受けると、相手選手に強く寄せられてもボールを力強くキープ。また、縦への推進に入った状態で寄せられても、力強く前進できる。
強靭なフィジカルを得るために、体幹トレーニングや筋肉増強を怠らない。コロナ禍でJリーグが中断し、練習できない時期でも、「道トレ」と称して数々のトレーニングで体を鍛えていた。たゆまぬ努力で、そのフィジカル向上に努めてきた。
10月18日の浦和戦でも、それを如実に示す場面があった。浦和が1点リードした23分のことだ。浦和の攻撃を仙台がはね返すと、ボールはベテランディフェンダー宇賀神友弥の元に落ちる。宇賀神はそのボールをコントロールしようとするも、道渕が猛然と走ってくる。そしてそのボールを奪うと、浦和のゴールに向かって力強いドリブルを開始したのだ。